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SIY Journey

【Vol.17】 生産性を上げる方法 〜5つの要素〜

SIY

ソラ:前回は、47%の時間がマインドワンダリングということを知って、ショックを受けたのと同時に納得感もありました。

Mr. SIY: マインドワンダリングな状態で、仕事をしていても生産性が上がらないのは想像できますよね。

ソラ:マインドワンダリングだとミーティングに集中できなかったり、新しいアイデアが浮かんでこなかったり。

心の旅: 専門書や関連法案を読んでもなかなか頭に入らないこともあるなあ。コミュニケーションがしっくりこなくて、問題解決に時間がかかることもある。

Mr. SIY: お二人とも、色々と心当たりがあるようですね。そのような状況になった時に、気持ちを切り替えたり、生産性をあげたりするための自分なりの方法を持っていますか?

ソラ:気持ちの切り替え、大切なのはわかってるんだけど、なかなか難しいです。

心の旅: 僕も同じですね。1度落ちたら、しばらくワンダリングし続けますね。時間が解決してくれるのを待つのみです。

ソラ:悪いスパイラルに入ると、生産性が下がってることにすら気づいてない時がありますね。

心の旅: わかる!しかも、業務効率が落ちて、やることが増えてマルチタスクで対応してるつもりですが、認知上の役割転換のことを思い出すとそれもうまくできていないんだろうなあと感じます。

ソラ:まさにVUCAワールドって感じね。

Mr. SIY: 実はお二人のように、集中できず、なかなか生産性が上がらない状態で働いている人がとても増えています。個人にとっても会社にとっても幸せな状態とは言えないですよね。ある調査では、「自分のパフォーマンスを上げるために時間をとる」リーダーは2%しかいないと報告されています。

ソラ:少なっ。2%って。

心の旅:ほぼ誰もパフォーマンス上げるために何もしてないってことですね。

ソラ:残念ながら、私たちもその内の一人ってことね。何か良い方法があるのなら知りたいわ。

Mr. SIY: ありますよ。

心の旅: お!

ソラ:何ですかその方法って?

Mr. SIY: エモーショナル・インテリジェンス(Emotional Intelligence= EI)を高めることです。

心の旅: あ!エモーショナル・インテリジェンス(EI)。

ソラ:???

心の旅:  エモーショナル・インテリジェンスは感情知性のことで、EQとも呼ばれますね。

ソラ:あ、EQなら聞いたことがあります。心の知能指数のことよね。

心の旅: はい。知能指数はIQですよね。IQは、Intelligence Quotientの略です。IQは、ざっくり言えば、テストでどれぐらい点数が良いか、論理力や記憶力がどれぐらいあるかを測ります。

ソラ:ふむふむ。IQはよく聞くわね。心の知能指数のEQは何の略だろう??

心の旅: EQの正式な表記は、「Emotional Intelligence Quotient」です。略すならEIQとなるのでしょうが、Intelligenceを落としてIQと比較しやすいようにEQと表現してるんじゃないでしょうか。ベストセラーとなったダニエル・ゴールマンの本のタイトルも「EQ こころの知能指数」ですね。

ソラ:ココタビさん、めっちゃ詳しいですね。

心の旅: はい。以前Mr. SIYに教えてもらいました。このEIがサーチ・インサイド・ユアセルフのメインエンジンなんですよね、Mr. SIY。

Mr. SIY: はい。その通りです。よく覚えていましたね。マインドワンダリングな状況から抜け出し、生産性を高めるために、サーチ・インサイド・ユアセルフでは、EIを高めていくようプログラムが組み立てられています。ココタビさん、EIはどのようなものだったか覚えていますか?

心の旅: はい。「EIとは、自分自身と他人の気持ちや情動をモニターし、見分け、その情報を使って自分の思考や行動を導く能力」のことですよね。(※1)

ソラ:え〜っと、「自分と他人の気持ちや情動をモニターする」ってどういうこと??

Mr. SIY:モニターは、気づいて観察する、という意味ですね。

ソラ:ということは、自分と他人の気持ちや情動に気づいて観察する、ということね。気持ちというのは、感情のことかしら。情動というのは聞きなれないなあ。

心の旅:確か、情動は生理的反応、感情は主観的な意識体験でしたよね。違いとしては、測定できるかどうか、でしたっけ。

Mr. SIY:そうです。心拍数や呼吸のリズム、体温や発汗など体の反応が現れて、計測可能なものは情動と捉えると良いかと思います。

ソラ:ふむふむ。情動は、緊張で足がガクガクしたり、不安で胃がキュッとしたりするあの反応のことね。ということは、感情と身体反応に気づいて観察する、ということね。

Mr. SIY:そうです。そして、その心の情報を使って、自分の思考や行動を導いていく、ということです。

ソラ:心の情報をうまく使って、行動まで繋げていくということね。う〜ん、なんとなくイメージできるけど、ちゃんと理解できてるかどうか不明だわ。

Mr. SIY:大丈夫です。後々詳しく学んでトレーニングしていきましょう。まずは、EIというものがあって、心の情報を使うってことを抑えておきましょう。

心の旅: EIを向上させることで、集中力や自己管理能力が高まり、生産性や創造性が向上するとのことでしたよね。

ソラ:自己管理能力高めたい!

心の旅:チームワークを向上させ、リーダーシップを発揮できる人材を育成することで、組織力を高めるためのアプローチとしても有効とのことでしたよね。

ソラ:ココタビさん、すごいよく知ってる。それなのになんであなたのパフォーマンスは上がらないのかしら??

心の旅:そ、それは。。。。。なぜだろう?? なぜでしょう、Mr.SIY。

Mr. SIY:知ってることと、できることとは違いますからね。知ったことをしっかり生かしていけるようにトレーニングすることが大事です。自転車の乗り方を知っていても、実際に練習しないと乗れるようにならないのと同じですね。

心の旅:そうか。知ってるだけで、トレーニングをしていないから、か。

ソラ:そりゃ、そうですね。ココタビさん、意地悪な質問してごめんなさい!

Mr. SIY:だからこそ、お二人は今ここにいるわけですしね。

二人:そうそう、そうです。

ソラ:ところで、EIについてもう少し詳しく知りたいです。

Mr. SIY: ダニエル・ゴールマンによれば、EIは5つの要素から成り立っています。自己認識、自己管理、モチベーション、社会認識(共感)、人間関係管理(リーダーシップ)の5つです。ここではそれぞれの意味を簡単に抑えておきましょう。

自己認識 – EIの基盤であり、自分の内面の状態、好み、資質、直感を知ること

自己管理 – 自分の内面の状態、衝動、資源を管理し、衝動を選択に変えること

モチベーション – 価値観に基づいた内発的動機づけであり、自らを元気づけること

社会認識(共感)- 相手を理解し、心の波長を合わせること

人間関係管理(リーダーシップ)-EIのスキルを総動員し、対人能力を発揮し豊かな人間関係を築くこと

心の旅: 知って、選択して、元気になって、つながって、輪が広がっていく。

ソラ:これをマスターしたら、自分が変わりそう。

心の旅: コミュニケーションよくなりそう。

Mr. SIY: サーチ・インサイド・ユアセルフでは、これらの5つの要素をマインドフルネスを使いながら一つづつ高めていきます。そして、ダニエル・ゴールマンは、「EIとIQの間には相関はない」と述べています。

心の旅:分かります。頭いいんだけど、人の気持ち考えない人はどこの組織にでも1人や2人いそうです。

ソラ:いるわ。チームの雰囲気をどーんと下げる発言を連発する人。あの人たちはEIが低いのね。

Mr. SIY:もちろん、IQが高くてEIが高い人もいますよ。

心の旅:そういう人が上に立ってくれると組織は良くなっていきそうです。

ソラ:私もそっちを目指したいわ。

Mr. SIY:もう一つダニエル・ゴールマンは、EIについて重要なことを述べています。それは、「EIは先天的なものではなく、習得することができる」ということです。

心の旅:後天的ってことは、生まれつき決まったものではないってことですよね。

ソラ:IQとも相関しないなら、誰でもEIを底上げできるということね。

二人:これは希望が持てます!

(※1) Emotional Intelligence : Peter Salovey & JOHN D.Mayer(イェール大学学長とニューハンプシャー大学教授、1990年)

 

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