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コラム

Column

マインドフルネス

マインドフルネスは週3回以上で効果あり

2019年3月15日に、紀尾井町Yahoo!ジャパン本社(以下Yahoo!社)Yahoo! Lodge で開催されたセミナー「マインドフルネスが組織と人をどう変えるか」のレポートです。Yahoo!社の社内調査では、マインドフルネスを週3回以上実践すると効果が顕著に表れると報告がありました。登壇者は、中村悟さん(ヤフー株式会社マインドフルネス・メッセンジャーズ)と荻野淳也さん(MiLI代表理事)です。

Yahoo!社の取り組み

2019年現在、Yahoo!社では、社員7000名中、1000名の方が何らかの形でマインドフルネスを経験しています。1000名の内400名が7週間のプログラムに参加し、600名が体験プログラムに参加しています。2016年夏から取り組みを開始したことを考えると、かなりのハイペースでマインドフルネスが社内に浸透していることになります。この背景には、マインドフルメッセンジャーズなるボランティアベースで社内でマインドフルネスを広める活動をしている7名の貢献があります。強制ではなく、必要性を感じるボランティアでマインドフルネスの活動をサポートしていくことが、自然な流れで社内に浸透していく秘訣です。

 

プレゼンティズムの改善事例

最初に紹介されたデータは「プレゼンティズム」の改善事例です。「プレゼンティズム」は、会社に出勤しているのだけれど、健康上の問題で労働に支障をきたし最善の業務ができなくなる状態です。「プレゼンティズム」は、目に見えない性質から、欠勤や早退などで職場に出勤せず、業務につけない「アブセンティズム」より、労務管理が難しいと考えられています。Yahoo!社の取り組みでは、マインドフルネスの実践により「プレゼンティズム」が改善しました。マインドフルネスを週3回以上実践している人は、マインドフルネスを実践しない人に比べ「プレゼンティズム」が約4割も改善しました。

マインドフルネスとメタ認知の関係

次のデータでは、マインドフルネスの実践頻度とメタ認知の程度について、週3回以上実践している人は、メタ認知ができていることが示されました。一方、実践していない人の6割がメタ認知ができていない状況です。メタ認知は、「認知を認知する」ことであり、“自己の認知活動(知覚、情動、記憶、思考など)を客観的に捉え、評価した上で制御すること”を意味します。メタ認知能力が高ければ、自分自身を客観的に把握することができ、上手く自分自身をコントロールすることができます。

ビジネスシーンの様々な状況の中でメタ認知が発揮され冷静に行動を取ることができれば、集中力高く業務に取り組めたり、ビジネスパートナーとの円滑なコミュニケーションができたり、卓越したリーダーシップを発揮することが可能になります。メタ認知は、本セミナーの主題でもあるEIの基盤となるものになります。このデータでは、そのメタ認知をマインドフルネスの実践により高めていくことができることが示されています。

実践頻度とネガティブ感情の程度

次に示されたのが、実践頻度とネガティブ感情の程度です。マインドフルネスを週3回以上実践している人の約4割がネガティブな感情にあまり囚われないのに比べ、週1−2回の実践者はこの割合が約1割強に低下します。マインドフルネスの実践頻度がネガティブ感情に影響を与えていることがよくわかります。マインドフルネスの実践でネガティブな感情をうまく手放せていると言えます。

一方で、それ以外の実践頻度が少ない人達もしくは未経験者のネガティブ感情に囚われない割合が週3回以上の実践者とほとんど変わらない結果となっております。これはどういうことでしょうか。この疑問に答えてくれるのが次のスライドになります。

実践頻度×メタ認知×ネガティブ感情

このグラフは、実践頻度とメタ認知、ネガティブ感情をクロス分析した結果になります。メタ認知できている人は自分のネガティブ感情の状態に気づいており、ネガティブな感情にとらわれるかどうかを自分自身が把握することができると考えられます。マインドフルネスを週3回以上実践する人たちは、メタ認知が働き、かつネガティブな感情を手放すことができているという風に考えられます。

マインドフルネスを週1回実践する人たちは、メタ認知はできているけれど、ネガティブな感情をうまく手放せないでいるという結果になっています。これは、メタ認知ができているからこそ、自分のネガティブ感情の状態をきちんと観察できている結果と考えられます。

一方でマインドフルネスを実践していな人たちはメタ認知が働かず、自分のネガティブな感情に気づいていない可能性が考えられます。ネガティブ感情があることに気づいておらず、ネガティブ感情がないと思っている状態と考えられます。

(出所:Yahoo!社)

マインドフルネスとEIの関係

次に、EIの高さと成功要因の高さの相関性が示されました。Yahoo!社の取り組みでは、マインドフルネス週3回以上の実践者のEI値が日本平均を大きく上回る結果となりました。画像の青い点線が日本平均、赤い点線が週1回以下の実践者、赤い実線が週3回以上の実践者のデータとなっております。週3回以上の実践者は、8つの項目全てにおいて日本平均を上回っています。

 

(出所:Yahoo!社)

 

 

まとめ

今回のセミナーでは、マインドフルネスの実践により、プレゼンティズムが改善し、感情のコントロールが上手くなり、EIが向上することが、データで示されました。マインドフルネスとメタ認知の関係については、週1回以上の実践で、メタ認知や感情の度合いも高まるということが明らかになりました。また、マインドフルネスとEIの関係については、週3回以上の実践で全体的にEIのスコアが高まり、特に自己パターンの認識に差が出ることが明らかになりました。

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